NORIES CUP 2016

 2016年6月19日(日)、国内有数の“本気でロクマルが狙える”ビッグフィッシュレイクにして、国内最大規模のレンタルボートレイクである亀山湖にて、今年も「のむらボート オープントーナメント ノリーズカップ」が開催されました。
 前日から梅雨とは思えぬ晴天無風の天気に恵まれ、かえってバスのコンディションはタフってしまった状況に。そんな真夏の暑さの中、過去最高の101名という非常に多くのアングラーがのむらボートに集結。
 そして今回もノリーズ プロスタッフが多数参戦! 田辺哲男プロを筆頭に、亀山湖などで活躍する鶴岡克芳、城ノ上巧や、利根川を中心に活躍する大人気フルタイムガイド荻野貴生、H-1GPXといったトーナメントの場やメディアでも活躍する津輕辰彦、バスボートからおかっぱりまで幅広く全国で活躍中の伊藤巧といった精鋭たちが、本気で試合に臨みました。
 また、今回はバッグリミット「1匹」という、よく言えば参加者全員に優勝のチャンスがあり、厳しく言えばアベレージサイズの魚を釣っても勝てない勝負。キーパーサイズが30cm以上ということもあって、みなさんデカバスに狙いを定めた釣りを展開したのではないでしょうか!?

鶴岡 克芳
田辺哲男 荻野貴生 鶴岡克芳 城ノ上巧 津輕 辰彦 伊藤 巧

Report

 
 時期としては全国的に梅雨のなか、大会前日から晴天無風の亀山湖。前日の釣果情報はあまりよくなかったようですが、それでも亀山湖で100人以上が参加するとあっては大会の釣果に期待が膨らみます。しかし、“曇り”という天気予報とは裏腹に、大会当日の天気は快晴。若干風が吹くことはあっても、全体を通してタフな1日になり、選手たちは悩まされたようです。
 スタート前のミーティングでは、恒例となっている田辺プロからの状況予想と釣り方のアドバイスがあり、「今日の状況的にはそんなに釣れないです。昨日釣りしてみたんですけど、デカいバスのチェイスはあるけど、口は使わない、タイミングが合えば釣れます。基本的にはサーモクラインが水深2mに入っていて、魚はそのレンジから上に大集結している感じなので、あとはみんながどう釣ってくるか?という状態だと思います」。ということでした。
 ひと通りレギュレーションと注意事項の説明がされた後、予定通りの6時00分、一斉に思い思いのエリアに向けてスタート! 会場の“のむらボート前”が実績の高いエリアということもあり、スタート直後から釣りを開始している選手が多かったようです。
 晴天無風の影響でやはり全体的にバスの活性は低めの様子。それでも押切沢の入り口付近では朝イチにフィーディングがあったようで、10艇以上の船団ができていました。橋の上から見ていた数分だけでもいいサイズが3匹キャッチされていたので、この時合いを捉えられた選手たちはその後展開がラクになったことでしょう。

 表彰式前の田辺・城ノ上 2名による亀山湖セミナーでは、「ヒラクランクギルの使い分け」「ビッグエスケープツインのカラー選択や使い方」「ナイロンとフロロラインの使い分け」などの話をしていただきました。

 全員に豪華景品のチャンスありの検量には半数以上の54名がウエイイン! 「ノンキーパーサイズは釣れた」や「ウエイインした1匹だけの釣果です」といった声も多く聞こえる中、グッドサイズも次々に持ち込まれてきます。

 そして、ノリーズプロスタッフは最後にウエイイン。優勝争いのビッグフィッシュが持ち込まれ、田辺プロのマイクパフォーマンスの中、最後まで非常に盛り上がりました。


 上位5人は、全員が1キロを超えるウエイトを持ち込んでおり、亀山湖のポテンシャルの高さを感じました。 セミナーと表彰式の後は、おなじみのじゃんけん大会。豪華賞品が多く(ロードランナー3本とリール5台!その他にも多数)、入賞したプロスタッフの景品(城ノ上・荻野からはロードランナー)もじゃんけん大会に提供されたこともあり、会場は非常に盛り上がりました。

TOP 5 Angler's Pattern

TOP 5

Winner 城ノ上 巧 選手 1,715g
2nd 松田 豊久 選手 1,355g
3rd 福永 忠晃 選手 1,195g
4th 荻野 貴生 選手 1,180g
5th 鶴岡 克則 選手 1,120g

 

Winner 1,715g ノリーズ プロスタッフ 城ノ上 巧 選手

 「今日は、狙うスポットの水深に関わらず2mから上のレンジを狙って、それより下には沈めてないです。なにか“物”に引っかけたらロングシェイク。長いときは5分とかシェイクして、中層に浮いてフラフラしてるバスに遠くからでも見つけさせて食わせます。そこにいると思ったら、デカいルアーだろうが丁寧にやるっていうことが大事です」。 田辺プロ「そこですよ。食いが悪いときこそ、ルアーをデカくして、ゆっくりやる。それが今日みたいな悪いコンディションでのビッグフィッシュパターンだと思うんですよ。それでその魚を釣ったあとはどうだったの?」 「本湖行って沖の立ち木で600gぐらいを釣っただけですね。バイトは2回あったんですけど、1本は切れて、もう1本はすっぽ抜けて。」 田辺プロ「ラインブレイクしたの? 16lb.でしょ? デカいんじゃないの?」 「たぶん…。トキタボートの対岸の倒木に入れたらギュイーンって持ってかれて、思わず思いっきりアワセちゃって、バチーンって切れちゃいました。それはちなみに新色のクリームソーダフロート(※城ノ上プロ発案のNEWカラー)でしたよ」。 田辺プロ「やっぱり今日はビッグエスケープツインが合ってたんだよ。だいたいみんな朝は元気よくガンガン巻いてたりするんだけど、10時ぐらいになると泣きながらライトリグやるようになるんだよ。そんなときでもビッグエスケープツインをやり抜けば、結果が出るということですね」。

199 スモークマスタード
ビッグエスケープツイン: 072

 

2nd Place Prize 1,355g 松田 豊久 選手

 田辺プロ「8時半ぐらいに、オレが『ベイトもいないし』ってボヤキながら上流から下りてきたらすれ違って、『上行きまーす!』ってね」。 「すれ違った後に1,300gを釣って、そのあとは900、700、600、500、400、400と細かいのも含めて釣って。昨日プラに入って、カラス宿でカメラバで1,400gぐらいが釣れたりしてたんですけど、今日の朝イチに行って釣れなかったんで、『もうサイトやるしかないだろう』と思って、1,100gぐらいを狙って上流に行ったら1,355が釣れたっていう感じです。水面直下にいる魚は誰でもすぐに見えると思うんですけど、30cmぐらい下の見えるか見えないかギリギリの位置に止まってる魚が一番食わせやすいので、表層だけじゃなくて深いところも見ながら釣っていきました」。


3-1/2” ラッテリーナタテール:360

3rd Place Prize 1,195g 福永 忠晃 選手

 「10時ごろを勝負の時間帯と決めていたので、その時間には“医院下”に行けるように、朝イチは猪の川の上流でカバー撃ちをして、カメラバ4gで500と600gぐらいのを釣って。その後は10時に医院下のカバーをフリップドムで撃って。医院下が濁っていたのでアピールさせたくてファットイカの足を取ってフリップドムの頭に付けたらいい感じで。それで1,195gが釣れました」。 田辺プロ「現場でその時の思いつきでルアーを改造できる人間っていうのは相当レベル高いよ!そのあとは釣れなかったの?」 「そのあとはキロフィッシュが釣れたのと、3.6”フリップコギルの逆付けバックスライドでもキロフィッシュを釣って。あとは虫ルアーで1,100gぐらいのを追加しました」。 田辺プロ「釣りまくってたわけね。チャプターなら優勝じゃん!」


3” フリップドム:380

 

4th Place Prize 1,180g ノリーズ プロスタッフ 荻野 貴生 選手

 「昨日、朝から1日釣りをしていて、湖流を避けているシェードでバスに食わせるパターンを見つけたんですけど、今日は水が流れていなくて釣れないんですよ。でも、昨日は表層で食わせてたところで沈めたら800gぐらいのが3匹釣れて。最後にエスケープツインのチェリーリグに変えたら一番でかいのが釣れました」。 田辺プロ「最初からエスケープツイン投げればよかったじゃん!」 「そうなんですよ! 昨日も一番いいサイズをキャッチしたのはエスケープツインでした」。

エスケープツイン:351

5th Place Prize 1,120g 鶴岡 克則 選手

朝イチに押切沢入り口でフィーディングの魚を狙ったものの、500~600gぐらいのサイズが多く(5~6匹釣ったとのこと)、それでもそのなかに1本 1,120gのバスが混ざったそうです。 田辺プロ「そいつらは何食ってんの?」 「ワカサギのちっちゃいやつですね。狙いはギル食いのバスがメインだったんですけど、今日のこの天気ではなかなか釣れませんでした」。 田辺プロ「そういえば、昨日会ったときに『明日は1発勝負なので、デコってもいいからやり抜きます!』って言ってたのに、いきなりボイル撃ち行っちゃったの?」 「それを言った手前、田辺さんに報告したくなかったんですけど…まさかお立ち台に立てるとも思ってなかったんで…」 一同爆笑のお立ち台コメントとなりました。

Summary

 梅雨にもかかわらず晴天無風の真夏日となった今大会。バスが口を使いづらくタフな試合になるのではという不安はありましたが、結果的には半数以上の参加者がウエイインでき、上位はしっかりとキロアップのビッグフィッシュを持ち込むところが、亀山湖のポテンシャルの高さを証明しているのではないでしょうか。

 亀山湖は各ボート店の協力のおかげで、ベイトフィッシュもバスの個体数も多く、釣りをしやすい環境も整えられているバスフィッシングにおけるひとつのモデルケースのような湖だと思います。レギュラーサイズの数釣りからロクマルクラスのビッグバスまで狙え、初心者から上級者までが楽しめるこのフィールドを守っていくためにも、トラブルのないようにアングラー同士でマナーを守りながら楽しく釣りをしていきましょう。 また、主催の「のむらボート」には田辺哲男プロをはじめ、ノリーズのプロスタッフたちが毎週のように通っています。バスフィッシングについてわからないことがあれば誰にでも気軽に質問していただいて大丈夫ですので、ボートハウスでも湖上でも話しかけてみてください。